起業家が陥りがちな失敗 会社の預金残高より大事なものは?

お金は放っておけば消えてしまう。

 

ええ・・・。

私にも、これまでに何度かありました。

「これだけあれば当分無くならないな」と思っていたようなお金が、いつか消えていったことが。

 

あなたに同じことが起きないように、老婆心ながらちょっとした考え方をお伝えしたいと思います。

 

目次

あなたは社長であり、投資家でもある

事業というのは、家計簿とはやや違う目的をもっています。

家計簿なら、月々の収支バランスをなるべく切り詰めて、貯蓄額を増やしていくことが目的かもしれません。

しかし、一生懸命貯金して、会社の口座の残高を増やしていくのが目的になってしまうと、結果として事業は伸び悩みます。

 

事業というのは、突き詰めれば利益の追求であり、資本家からみたら投資効率の追求になります。

一人で起業したなら、あなたは社長であると同時に、投資家でもあります。

だから、起業を決意し、自分の会社に資本金という名目で、今まで貯めて来たお金をつぎ込もうとするなら、間違っても並の国債を買うより大きな利回りがなければいけません。

 

資本金をなるべく減らさないように、などと思っているとあっという間に減っていきます。

何の利益も出さない会社にも、均等割という税金はかかりますし、決算を組むために税理士の先生への報酬も必要です。

何らかの事業をしていれば固定費も必要でしょう。

 

それこそ、起業すれば「息をしているだけでお金がかかる」状態になります。

フローという考え方

そこで大事になるのが、フロー、という考え方です。

ちなみにフローの対になる言葉はストックです。

 

例えば、貯金というプールがストックだと考えるなら、フローは水をためるための蛇口から、一定期間にどのくらい水が出てくるかです。

ビジネスでは期間は年や月という単位で考えるのが一般的なので、どのくらい水が流れたかを考えるには、水が出てくる水道管の太さをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

 

社長の責務

社長の仕事として最低限求められることは、会社を潰さないことです。

そのために何が必要かというと、給与、仕入れ、返済、税金、その他費用について「支払日にぎりぎりでもお金を用意する」ことです。

 

たまたまその支払日に、払うお金があればとりあえず次のターンまで生き残ります。

次のターンが来たときに、また前に進んでいけるかどうかは、その間にしっかりとした「フロー」があるかにかかっています。

 

社長としての仕事を全うするためには、まず定期的に入ってくる収入の流れと、それを実現する仕組みを作ることに専念してください。

 

最大のリスクとは?

そのためには、お金は貯めるものではなく、お金を増やすために「どんどん使っていく」ものだ、という意識が必要です。

 

事業をする上で、一番危険なのは、リスクを取らないことです。

なるべくお金を減らさないように、と考えて何もしなくても、リスクはゼロというわけではありません。

 

ウォーレン・バフェットの言葉で

「優れた会社にとって、時間は味方だが、お粗末な会社にとっては敵になる」

という趣旨のものがあります。

 

何もしなければ時間だけは過ぎてしまうので、その分だけ不利になります。

慎重に慎重を重ねて経営しているつもりでも、その不利が積み重なれば、いつか致命傷になることもあるということです。

 

時間の流れを味方にできるかどうかは、どれだけリスクを上手に取れるか次第です。

経営戦略、という言葉が示すようにビジネスを戦いだと考えるなら、「お金」はあなたのために何の疑問も抱かずに戦ってくれる、頼もしい兵隊です。

 

そんな戦力を、ベンチで寝かしておくのはかわいそうです。

是非、お金が活き活きと、一番力を発揮できるところに投入してあげて下さい。

 

ではまた!

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この記事を書いた人

田畑ゼミ主催者。

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