TODO、やることリストは全部終わらせるものだと思っていませんか?
今日もやることリストが残ってしまった。
日々タスクが積み重なっていく。
どうやったらもっと効率良く作業できるか?
もっと時間が欲しい!
そう思っているなら、今回の記事はあなたの役に立つはずです。私はこれまで数多くのタスクを先延ばしにしてきましたが、それでも15年間ビジネスを続けることが出来ています。
現代に生き、さらに自分を磨いて上を目指すなら、全てを「済み」にする必要はないという前提から出発してみるのはどうでしょうか?
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-目次-
自分にとって「重要でない」タスクとの付き合い方
明日でいいなら明日やる
本当に優先するべき重要な事は何なのか?
重要かつ緊急の案件が一番の無駄
注意事項 効率化にとらわれすぎない
まとめ
自分にとって「重要でない」タスクとの付き合い方
まず、タスク管理の基本をおさらいです。
ご存知だと思いますが、タスクの分類をするときに、「重要or重要でない」と「緊急or緊急でない」で4つに分ける方法があります。(参考図書:「7つの習慣」スティーブン・R. コヴィー (著) キングベアー出版 時間管理マトリックス )
まずはどうでも良いタスクを後回しに
文句なしに後回しにできるのは、重要でもなく、緊急でもないタスクです。これは可能な限り後へ後へ、繰り越していきます。
いい人にならない
さらに、重要でないのに緊急、というタスクがあります。この類いのタスクは当日、ふと出現することが多いかもしれません。
電話がかかってきて急用だと言われるなど、実体は自分ではなく相手にとっての緊急事態であることが多く、この類いの時間ドロボーをいかにうまく排除するかが次の試練です。
ここで時間を浪費してしまうと、いわゆる「いい人」になってしまいます。成果を出す人は最も成果につながることに集中して時間を使います。ときにドライになる必要もありますが、一貫性をもって行動した結果、嫌われたとしても気にしません。
あなたにとって「重要でない」の分類に入るものは、どこまでも先送りして下さい。
明日でいいなら明日やる
自分にとって重要なことだけに絞っても、まだタスクリストは片付かないでしょう。全てのタスクを完了出来ないからといって、別にあきらめモードで取り組む必要はありません。
それは何故か?
TODO一覧に入っているタスクはよく注意しないとやらなくていいものが紛れているからです。代表的なものは、他の仕事を済ませることで自動的に消滅させられるタスクや、慌ててやらなくても場合によっては時間経過と共に消滅するタスクです。
例えば、パソコンの容量不足を解消するために、頑張ってファイル整理をするというTODOがあるとします。この手の作業は楽しい側面もありますが、かなりの時間がかかります。そこで、ハードディスクを増設したり、今後の利便性を考えてクラウドストレージを導入したりすれば、ファイルを全部コピーするだけでタスクが完了になります。
さらに、今使っているパソコンのOSがあと3ヶ月でサポート期限切れになるという条件などあれば、今慌てて古いパソコンを整理するより、すぐに新しいパソコンを買って引越し作業を始めるべきだ、ということになるかもしれません。
本当にそれだけの手間やコストをかけて解決する必要があるのか?
今どうしてもやる必要があるのか?
他にもっと出来ることがあるのではないか?
これがタスク後回しの根底にある考え方です。
本当に優先するべき重要な事は何なのか?
ここまで来ると、かなり重要で価値あるタスクに絞れてきていると思います。しかし、重要なタスクの中にも優先度の違いがあります。
一番優先度を高く設定するべきは、
仕組みを作ること
考えること
自分を磨くこと
です。
この分野のタスクにうまく時間を配分している限り、好循環が巡り、余計なタスクを遠ざけることができます。
例えば、事業継続のためには営業活動が欠かせません。新規の顧客をいつでも取り続けていなければ、ビジネスはいずれ衰退していってしまうので、営業は「重要」なタスクに分類されるべきです。
しかし、あなたがもし起業したとして、予定帳が営業活動だけで埋まってしまったら厳しいはずです。その上、受注した仕事をこなす実務の時間も必要になってきますから、どんどん身動きが取れなくなっていきます。
そうなる前に、自分が毎月飛び込み営業で新規開拓をしなくても、
ウェブでの集客の仕組みを作り、
常に新しい見込み客が集まるにはどうするか?
なんなら見込み客の方から自分にアプローチしてもらうにはどういう方法があるか?
紹介客が得られる方法はないか?
自分のビジネスに継続課金の要素を取り入れるにはどうしたらいいか?
と考えることで、日々の営業活動、というタスクはどんどん軽くなり、自動化されていきます。自分の手を離れるということは、ある意味永久に後回しに出来ると言うことです。
そうやって捻出した時間を、さらに別の仕組み作りにあてたり、自分を磨くための勉強にあてたりすることで、よりコアな価値を発揮できる部分に集中して力を注ぐことが出来るようになります。
今あるタスクをそのまま捉えるのではなく、これらのタスクの大半を消滅させ、さらに2度と復活してこないようにできる、別の視点は何か?という問いが役に立ちます。
重要かつ緊急の案件が一番の無駄
例えば、急な資金繰りが必要になった、等のケースが重要かつ緊急なタスクということになります。やらなければ事業の存続などに関わるので重要なのは間違いないですが、これを緊急案件にしてしまうことに問題があります。
本来なら、仕入れや回収サイトについて最初から時間を取って仕組みを作っておけば問題は起きないのですが、何か別のことに時間を取られて本当に重要なタスクをおろそかにしてしまうと、いつもぎりぎりになって、一時しのぎの策に奔走する羽目になります。
緊急案件はどうにも先延ばしが出来ないため、打ち手が非常に限られる上に、慎重な対応が求められます。しかも失敗すれば全社レベルの問題に発展することもあります。しかし、うまく行っても取りあえず危機を脱するだけで、何かが前に進んでいるわけではありません。
すなわち、重要かつ緊急の案件は、労力とリスクに見合わない、無駄なタスクということになります。こういったリスキーな状況を発生させないために、日頃から、達成したときの効果が最も大きいタスクから着実にこなしていくことが大事です。
現代は、押し寄せる無益なタスクとの戦いです。
優先度の低い雑用に間合いを詰められないよう、注意してタスクの優先度を見極めてください。
注意事項 効率化にとらわれすぎない
後回しの美学を実践しようとする時、注意して欲しい罠があります。
タスクの優先順位を考え、後回しにするタスクを厳密に精査し、さらに無駄な動きが発生しないように、今ある全てのタスクを一発で解消出来るようなアプローチを探そう、という方向に行き過ぎないでください。
あまりに効率化を狙うあまり、タスク遂行のシナリオを完璧にプロットしようとすると、動けなくなってしまうからです。ある程度見通し立てた段階で、いくつかの重要そうなタスクに着手しながら方向性を模索していくのがお勧めです。
まとめ
あなたの予定帳やTODOリストはどうなっているでしょうか?明日のための仕組み作りに十分な時間が割り当てられているでしょうか?
一番大事な事にできる限り時間を集中するために、重要でないタスクはどんどん後回しにしましょう。重要なタスクがたくさんあるように見えても、視点を変えれば一つのタスクをクリアするだけで、大半のタスクを「済み」にできる場合もあります。
是非、「後回し」を日々のタスク管理にいかしてみてください!
P.S.
え?期日に仕上げなければいけない仕事がありすぎて身動きが取れない?そんな仕事がいくつも溜まっているなら、タスク管理でどうにかできる状態ではありません。業務オペレーション自体を見直してください。
ではまた!