大事な日の前日の過ごし方と、絶対やってはいけないこと (第37話 静かな一日)

リラックスできるハーブティー

― 2月某日。省吾は大学受験を明日に控えていた。 ―

 

「とうとう明日だ。」

明日と、明後日の2日間で今までのすべてが試される。

 

朝、俺はいつも通りに起きると電車に乗り、いつも通り教科書を開いて復習を始めた。

もう何度も読んだ教科書だ。

 

これまで、やれるだけのことはやった。

もちろん、まだ解けない問題もあるし、本屋に行けばいくらでも新しい参考書があるだろう。

 

だが今避けるべきは、新たな混乱だ。

ここまで来てしまえば、もはやほとんど気力と体力だけの勝負になる。

 

戦う前から負けることなど、あってはならない

 

午前中から試験会場の下見をしたあと、軽く炭水化物メインの食事で昼を済ませた。

それから街をぶらつき、適当なコンビニで入浴剤やら飲み物やらを買い、

早めにホテルにチェックインした。

 

俺は荷物を整理してから、もう少しだけ慣れ親しんだ参考書をざっと確認することにした。

「この参考書も、もう開くことはないだろうな。」

そう言いながら、願うような気持ちも混じった感慨深さで参考書を閉じると、俺は夕食のためにもう一度外に出た。

 

昼と同じように、軽い食事を済ませると、

ホテルに帰り、のんびりと風呂に浸かった。

 

風呂から出て、お気に入りのジャスミンティーをゆっくり飲みながら

俺はベッド脇の小さなイスで明日のことを考えていた。

 

つづく・・・

 

目次

あとがき

大事な日の前日にやること・・・

それは何も特別なことではありません。

むしろ、普段通りが一番です。

 

例えば、明日のために栄養を付けるぞ!

などと、普段食べないような食事をとったりするのはお勧めできません。

そういうのは、もっと前からはじめて体力を付けておき、前日や当日は体に負担をかけずに熱量を確保するべきです。

また、慌てて新しいことに着手するのも避けた方がいいです。

 

前日の過ごし方は、裏を返せば

「計画当初から、それまでの過ごし方をどうするか」という問題でもあります。

前日までに全行程が終わるように、最初から計画しておくべきということです。

 

大事な日のために、その直前まで焦って何かをしなければならない状態になるのは、計画や準備に問題がある表れです。

そんな状態で当日出て行っても、あくせくして疲れ切っている人と、準備万端で落ち着き払っている人では勝負が目に見えています。

 

大事な日の前日にやってはいけないこと、それは「気力、体力を削ぐ」ことです。

 

一夜漬けで受かるような試験なら最後まで粘ればいいですが、大事な勝負なら、もう前日どうあがいても大勢に影響はないはずです。

 

今、既にある自分の力を、最大限発揮することに集中してください。

 

いつもお読み頂きありがとうございます!
※この物語は、実体験をもとにしたフィクションです。

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この記事を書いた人

田畑ゼミ主催者。

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